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マーク・ロスコ Violet Center,1955
【作品の概要】マーク・ロスコの《Violet Center》(1955)は、彼のカラーフィールド・ペインティングの成熟期にあたる作品で、色彩と感情を深く結びつけたロスコならではの表現が際立つ一作です。タイトルのとおり、画面中央に配置された深いヴァイオレット(すみれ色)の長方形が作品の中心的な要素となっており、周囲の赤や暗いオレンジ、茶系の色彩とともに、重厚で内省的な雰囲気を生み出しています。ロスコは色を単なる視覚的要素ではなく、精神的・感情的な体験の媒体ととらえていました。《Violet Center》では、中心の紫色が神秘的で静謐な印象を与える一方、背景に広がる暖色系の色彩が内に秘めた緊張感や情熱を暗示しています。このような色彩の対比とにじみ合いが、鑑賞者に深い没入感や心の共鳴を誘います。また、ロスコの特徴である“フリーハンドのエッジ”によって、形の境界は曖昧にされ、色と色の間には柔らかな移行が見られます。それにより、画面はまるで呼吸するかのような柔らかさと拡がりを持ち、観る者の感情に静かに訴えかけます。この作品は、ロスコが追求した「人間の根源的な感情に触れる芸術」の具現であり、静けさと力強さを同時に持つ彼の絵画世界を象徴しています。
マーク・ロスコ(Mark Rothko, 1903-1970)マーク・ロスコ(1903から1970)は、ロシア・ユダヤ系出身のアメリカの画家で、抽象表現主義の代表的な存在として知られています。ただし、本人は特定の芸術運動に分類されることを拒んでおり、独自の道を歩んできました。ジャクソン・ポロックやウィレム・デ・クーニングと並び、戦後アメリカ美術を象徴する人物の一人とされています。ロスコはロシア帝国時代のヴィテプスク県ダウガフピルスに生まれ、1923年に渡米。ニューヨークで美術学校に通い、アーシル・ゴーキーらから刺激を受けました。初期にはパウル・クレーやジョルジュ・ルオーの影響が色濃く見られ、1930年代にはミルトン・エイブリーからプロの画家としての助言を受け、大きな影響を受けました。1946年頃から「マルチフォーム」と呼ばれる様式に移行し、色彩の層を重ねた長方形の抽象作品を生み出します。これらの作品は、人間の感情や存在を表現する有機的な形とされ、ネイティブ・アメリカンの美術やシュルレアリスムの要素も含んでいます。晩年の作品では色彩が暗くなり、死を予感させるような静謐さが漂っています。1952年には、ニューヨーク近代美術館で開催された「15人のアメリカ人」展に参加し、抽象表現主義の中心作家として認識されました。
●サイズ:外寸:425x590x32mm●生産地:(ポスター)アメリカ・(フレーム)日本製●素材:天然木(突板 表面:トウキササゲ、芯材:パイン)・PET・MDF・紙●パッケージ:個別箱
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